法務・税務公開: M&A LAB編集部税理士監修(監修者確定後に記名予定)

M&Aの税務処理|株式譲渡と事業譲渡の違い

M&Aのスキーム選択は税負担に直結します。同じ事業を譲り渡す場合でも、株式譲渡と事業譲渡では売り手・買い手双方の課税関係が大きく異なります。本記事では両者の税務上の違いを実務の観点から比較します。

売り手側の課税関係

株式譲渡

個人株主の場合、譲渡益に対して申告分離課税(約20%)が適用されます。法人株主の場合は法人税の課税対象です。

事業譲渡

譲渡益は法人の益金となり法人税が課されます。譲渡対価が株主個人に届くまでには、さらに配当課税等が生じる点に注意が必要です。

買い手側の税務(のれん・消費税)

のれんの償却

事業譲渡では税務上ののれん(資産調整勘定)を5年で損金算入できます。株式譲渡では株式取得価額が投資簿価となり、のれんの税務償却はできません。

消費税

事業譲渡は課税資産の譲渡として消費税の課税対象になります(株式譲渡は非課税)。対象資産の構成によっては消費税負担が無視できない規模になります。

実務チェックリスト

  • 株主構成(個人/法人)ごとの手取り額シミュレーション
  • 資産調整勘定の損金算入効果の試算
  • 課税資産の棚卸しと消費税額の見積り
  • 不動産が含まれる場合の登録免許税・不動産取得税

※ 本記事は一般的な情報提供であり、個別の税務判断は税理士等の専門家に相談してください。

まとめ

株式譲渡はシンプルで売り手の税負担が読みやすく、事業譲渡は買い手にのれん償却メリットがある一方で消費税等のコストが生じます。スキーム選択は税務・法務の両面から専門家と検討しましょう。

よくある質問(FAQ)

株式譲渡と事業譲渡はどちらが有利ですか?
一概には言えません。売り手の株主構成、買い手の節税ニーズ、対象資産の内容によって最適解が変わるため、双方の税負担を試算して比較することが必要です。

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